ひらいて
1 概要
主人公である愛は、同じ学校に通う、いつか(男性の人名である)に恋心を抱く。
しかし、いつかは、やはり同じ学校の美雪と交際していることが発覚する。
いつかと美雪の関係を崩すために愛は時にはいつかにアプローチしたり、時には美雪とのレズプレイに及んだりする。
歪んだ人間関係が織りなす、混沌とした感情の連鎖。
2 コメント
私は、綿矢氏の小説のうち『蹴りたい背中』しか読んだことがなかった。
そして同作はあまり私の印象に残らなかった。
『ひらいて』は友人に勧められて読んだ。
あまり印象に残らなかった『蹴りたい背中』とは異なり、本作は、カオスな仕上がりとなっている。
本作は、私が従来持っていた綿矢氏の作風への固定観念を打ち砕いた。
それにしても、友人は何を思ってこの作品を私に勧めようと思ったのだろうか。
謎である。