今さら、10年以上も前の雑誌をとりあげる。
取り上げる理由は、本書に画期的なトレーニング知識が掲載されているからではない。
より情緒的な理由である。
先日、急に本書の存在が頭をかすめ、急遽、購入した。
本書を手にとり、頁を繰っていくとおぼろげながら当時の記憶が蘇ってきた。
記憶は何らかのトリガーを引くことにより急に立ち現れることがある。
本の他にも、音楽、匂い、風景などもトリガーになり得る。
そして、脳の深淵に埋没していた記憶が不意に現れた時、何とも形容しがたい感情に包まれる。
もはや読書感想文ではなく、ただの感情の垂れ流しである。
このように多少情念が前のめりになっているのは、冬が顔を出し始めたという季節柄かもしれない。