2020-01-01から1年間の記事一覧
61人が書き残す 政治家 橋本龍太郎 「政治家 橋本龍太郎」編集委員会 編 文藝春秋企画出版部 2012年 1 概要 書名のとおり、橋本龍太郎元首相にゆかりのあった61人の人物が、氏の業績や人柄を回想する寄稿から構成されている。 2 コメント 私が本書…
山口組顧問弁護士 山之内幸夫著 角川新書(kindle版) 2016年 1 概要 タイトルが全てである。 2 コメント(1)『山口組顧問弁護士』 当然、本書にサブタイトルなどは存在しない。 圧倒的なインパクトを与えるこのタイトルのみで読者を惹き付けるには…
今年の序盤に、メアリー・シェリー著『フランケンシュタイン』を読んだ(聴いた)。 なお、同作品を読んだのは、廣野由美子著『批評理論入門『フランケンシュタイン』解剖講義』を読むための準備行為であった。 同作品を読んでいるとトーキョーグールとの類…
許 成準 すばる舎 2019年 kindle版 1 概要 天才達の知恵をライフハックとして紹介する。 2 コメント ライフハック系の本(あるいはより広く仕事上、生活上のテクニックを伝授するものも含む)においては、著者の経験的知識を披瀝するものが多いという…
仕事は楽しいかね? デイル・ドーテン著 野津智子訳 きこ書房 kindle版 1 概要 飛行機が欠航になり、空港に寝泊まりを強いられた男が、そこで出会った老人に仕事哲学について学ぶ対話篇である。 2 コメント まず、仕事哲学を伝授する自己啓発本に「仕事は…
新潮選書でフリーマントル著、新庄哲夫訳で、諜報について扱ったいくつかの本がある。 この一連の本について、正式なシリーズ名が付されている訳ではないが、私は勝手に、スパイシリーズと呼んでいる。 このシリーズは、少し古いので、時の経過により陳腐化…
立花隆の書棚 立花隆著 會田純一写真 中央公論新社 2013年 1 概要 書名の通り、立花隆の書棚をフルカラーの写真で紹介する。 そして、立花隆自身が書棚を巡りながら、それぞれの蔵書について解説をする。 2 コメント (1)立花隆ファン垂涎の一冊 立…
ヒクソン・グレイシー 無敗の法則 ヒクソン・グレイシー著 ミゲール・リーヴァスミクー構成 高梨明美訳 ダイヤモンド社 2010年 1 概要 ヒクソングレイシーによる書。 あえて分類するなら、エッセイと自己啓発本の中間のイメージである。 ヒクソンが人生…
コーヒー哲学序説 寺田寅彦 青空文庫 kindle ver. 1 概要 寺田寅彦によるコーヒーを考察するエッセイである。 コーヒーに関する卑近な話題から始まるが、徐々に抽象度を上げていき、哲学的考察の入り口まで誘う。 2 コメント 本作の序盤では、読者は、あま…
わが中学時代の勉強法 寺田寅彦 青空文庫 kindle ver. 1 概要 タイトルの通り、寺田寅彦が自らの中学時代における勉強法について語ったショートエッセイである。 2 コメント (1)楽学 タイトルには「勉強法」とあるが、型にはまった方法がないことに、寺…
前回、読書法の大方針を示すものについてとりあげた。 今回は、より具体的な技術を示すものをとりあげるとともに、若干の補足をする。 2 より具体的な技術を示すもの (1)大人のための読書の全技術 齋藤孝、中経出版、2014年 本書では、アウトプット…
これまでも何冊か読書法、読書術(以下、単に「読書法」と表記する)に関する本をとりあげてきた。 今回は、これまでとりあげていない同種の本をまとめて紹介し、見取り図を示す。 読書法に関する本について、便宜的に二種類に分類する。 ①大方針を示すもの…
アクション リーディング 1日30分でも自分を変える"行動読書" 赤羽雄二 SBクリエイティブ(kindle版) 2016年 1 概要 「1日30分でも自分を変える"行動読書"」というキャッチコピーが記載されている。 このキャッチコピーのとおり、本書は、読書…
知識だけあるバカになるな! 何も信じられない世界で生き抜く方法 仲正昌樹著 大和書房 2008年 1 概要 我々は、何も信じられない世界=究極的には、絶対な正しさを有する知識など存在しない世界に生きている。 このような世界に生きる以上、「絶対的な…
輝ける闇 開高健 新潮文庫 昭和57年 1 概要 ベトナム戦争を描いた長編純文学である。 開高健氏のベトナム戦争の実体験に基づいているらしい。 2 コメント (1)個人的疲弊の吐露 本書は、大学院時代に購入し、死蔵していた一冊である。 久し振りに重厚な長編…
本人 vo.09 大至急本人を! スーパーバイザー 松尾スズキ ひろゆき他 著 太田出版 2009年 1 概要 時の人に対するロングインタビューを売りにした雑誌であるらしい(私は、本誌の他号を読んだことはない。)。 本号では、平成21年当時のひろゆき氏のロ…
ぼくが読んだ面白い本・ダメな本そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術 立花隆 文春文庫 2003年 1 概要 以前紹介した立花氏の著作は、「読書論」を論じるものであった。 gorillamodernism.hatenablog.com 今回紹介するのは、「読書術」つまり、具体的な…
読書家の新技術 呉智英 朝日文庫 1987年 1 概要 呉氏の初期の著作である。 タイトルのとおり読書に関する技術を紹介する。 第1部知の篇では読書や知について総論的な解説をする。 第2部技術篇では具体的なノウハウを解説する。 第3部ガイド篇はブッ…
危険な思想家 呉智英 双葉文庫 2000年 1 概要 著者が「危険な思想」を提示するエッセイである。 これは、「安全な思想」が実は最も危険であるという逆説に基づいている。 自分に都合がよい時にのみ人権や民主主義を声高に主張し、敵に都合がより時には…
現代マンガの全体像 呉智英 双葉文庫 1997年 1 概要 著者は、マンガは日本が世界に誇るべき優れた文化であることを強調する。 それにも関わらず、これまでマンガ論については不十分なものしか刊行されてこなかったことにしびれを切らし、著者は、本書を…
知の収穫 呉智英 双葉文庫 1997年 1 概要 知の収穫=書評である。 著者が読書から得る成果を収穫祭に準えている。 第一章の書斎の収穫祭は一般書籍を対象としている。 第二章のMANGA TODAYはマンガを対象としている。 2 コメント (1)書斎の収穫祭 …
言葉につける薬 呉智英 双葉文庫 1998年 1 概要 言葉にフォーカスしたエッセイである。 ある用語の誤用、濫用を冷やかすことを主たる内容とする。 時には、言葉に関する考察を深め、文化人類学的な掘り下げがなされることもある。 なお、著者は、単に形…
ぼくはこんな本を読んできた 立花式読書論、読書術、書斎論 立花隆 文春文庫 1999年 1 概要 立花隆の、知的生産に対する態度、読書論、読書術、仕事場について、読書遍歴、現在進行形(当時)の書評等が収録されている。 本書のサブタイトルに関連する…
河童が覗いたインド 妹尾河童 新潮文庫 1991年 1 概要 舞台美術家、グラフィックデザイナー、エッセイストである妹尾河童氏が、インドに潜入し、多彩なスケッチと共に、インドの人々、インド社会、インドの歴史的建造物等を描写し、思いを巡らすエッセイであ…
陸奥宗光 「日本外交の祖」の生涯 佐々木雄一 著 中公新書 2018年 1 概要 まさに、タイトルの通り、陸奥宗光の評伝である。 若手研究者が最新の研究成果を反映しつつ、陸奥の国内政治における格闘の軌跡、陸奥の激動の生涯と、それを取り巻く日本の内外…
バカにつける薬 呉智英 双葉文庫 1996年 第1 概要 タイトルからも察しがつくとおり、本書は、無理解な者を徹底的に批判することを主題とするエッセイ集である。 批判の対象は、評論家はもちろんのこと、一般読者にまで及ぶ。 第一章「折々のバカ」、第…
ストロング本能 人生を後悔しない「自分だけのものさし」 青木真也 KADOKAWA 2019年 1 概要 総合格闘家青木真也選手の近著である。 現代人は、動物としての「本能」が死んでいる。 「本能」が働かなければ誰かの犠牲になるのみである。 そこで…
空気を読んではいけない 青木真也 幻冬舎文庫 2019年 1 概要 総合格闘家青木真也選手の著作である。 青木選手の小中高、大学、警察官時代、プロ格闘家時代をなぞりつつ、具体的経験に即して箴言を示される。 2 コメント 本書のタイトルからは、エッセ…
賢者の誘惑 呉智英 双葉文庫 1998年 1 概要 本書のタイトルである『賢者の誘惑』とは何か。 著者によると、これは賢者による話し言葉への誘惑である。 釈迦、孔子、ソクラテス、キリストなどの賢者は思想の原型を会話体によって残してきた。 そして、著…
封建主義者かく語りき 呉智英 双葉文庫 1996年 1 概要 評論家宮崎哲弥氏が師と仰ぐ評論家、呉智英氏のデビュー作である。 呉氏は、デビュー作である本作で、民主主義を批判する立場として封建主義者宣言をする。 2 コメント 呉氏の評論において、基本…