近代ゴリラの読書感想文

元予備役。司法試験合格。国家総合職試験合格。

 近代ゴリラ=インテリジェントゲリラ

【読書感想文】法律における理屈と人情

法律における理窟と人情
我妻栄
日本評論社
昭和30年

法律における理窟と人情 (1955年)


1 概要
 民法学の大家である我妻栄博士の講演録である。
 

 

2 コメント
 本講演では、法律における理屈と人情は、法律における一般的確実性と具体的妥当性と言い換えられている。
 この用語法の紹介のみで一定の法律知識がある者は、だいたいの内容が想像できるものと思う。

 本講演は、碩学ゆえ、また、古風な文体(口語体)ゆえにどこか味がある(私は、箱付きの旧版を購入したため、媒体が「味」を助長している側面もある。)。
 法学入門(雰囲気篇)としておすすめできる一冊である。

 なお、本書には、我妻博士の写真が収められている。
 同写真から受ける我妻博士は、私が想定していたより勢いがあり、エネルギッシュだった。
 この写真は是非確認してみてほしい。