なにわの6代目社長だから言える小さな会社の「永続経営」
乾二起著
2019年
1 概要
建設資材卸売業の6代目経営者が、これまでに身につけてきた経営的知識を端的にまとめた書である。
2 感想
この類いのビジネス書は、武勇伝、精神論で埋め尽くされていることが多い。
本書は、そのような悪しき性質を有していない時点で良書であるといえる。
現場で必要な知識が、心技体という項目別に紹介されている。
現場での活用と無関係な理論が披瀝されることもない。
理論は理論として知った上で、まずは経営手法をの模倣から入り、その上で理論に基づくやり方を自社に応用していくべきだと、私は考えました(56から57頁)。
なぜ、それを理解する必要があるのか。
なぜ、その知識が必要なのか。
それにより、どう行動することになるのか。
どう変わるのか。
説明はいずれも具体的である。
本書から、中小企業の経営者が、実行という観点から逆算して、いかなる知識を得るべきであるかについての一案を知ることができる。