ポール・ウェイド著
山田雅久訳
CCCメディアハウス
2019年
主として、トレーニングの背景にある総論を述べる。
相変わらず、このシリーズの特色である得体の知れなさが存分に発揮されている。
実証的根拠が示されない中で示される「常識」に反する提言についても、一度は試してみようと思わせる妙な熱量がある。
真っ当な三食にジャンクを加えると筋肉がつくという考え方は、新しいものではない。昔のストロングマンは、今の世界ではゴミのように扱われている食べ物を摂って体を大きくしたものだ。サクソン兄弟は頻繁にケーキを食べ、ビールを主食の一部にしていた。ボディビルディングの界の〝巨星〟ジョン・グリメックが欠かさずに持ち歩いていたのは、大きなハーシーチョコレートだった。31頁
なお、トレーニーでなくとも、「テストステロンをチャージしろ」のパートは有益である。
目新しい情報ではないが、活力のある状態で過ごすための条件を再認識できるはずである。
14時間の睡眠が取れるならそうすればいい。生産性が落ちる“反社会的”な行為だって?何に比べて?Xboxをやりながら夜更かしをすることと比べてか?141頁