本書は、1食あたりの糖質量を20~40グラムで3食食べ、それとは別に間食で1日10グラムの糖質を摂るという「緩やかな糖質制限」を推奨する(121~122頁)。
2 コメント
以前紹介した長友選手の書籍で監修者となっていた山田悟医師の著作である。
本書は、ケトン体が出るような厳格な糖質制限に対しては態度を保留しているところに特色がある。
また、医学的情報を受けとる際の注意点が簡潔にまとめられており参考になった。
私個人としては、ケトン体が出るような厳格な糖質制限によって、調子が良くなる実感があり、実践している。
そして、厳格な糖質制限であっても、一定期間を過ぎると多少の糖質を摂ったところでケトン体の生成が損なわれることはない。
そのため、厳格な糖質制限をしつつも、一定期間経過後は、ある程度の糖質を摂取するという方法を採用している。
いずれにせよ、本書で示された立場と私の実践している糖質制限には相違があるため、本書が厳格な糖質制限に対する態度を留保していることは頭の片隅に置きつつ、本書で示された医学情報の扱い方を参考にし、今後もより良い方法を模索したい。
備忘
(頁)
44 白いご飯よりチャーハンを
58 もし今後、医療従事者に「食べる油を控えましょう」と言われたら、「それはなんの目的なのでしょうか?」と聞いてみてください。
60 タンパク質の量は制限しても何もいいことがない。
98~100 エビデンスレベル
①無作為比較試験
②観察研究
③症例対照研究
④症例報告
104 抽象的な「身体に良い」という言葉は「何も効かない」と同義。
150 ふすまパンと全粒子パンの違い
162 人工甘味料と人間のガンの因果関係は証明されていない。