近代ゴリラの読書感想文

元予備役。司法試験合格。国家総合職試験合格。

 近代ゴリラ=インテリジェントゲリラ

読書に革命が起こった。

1 はじめに
 表題には「革命」などという扇情的な表現を用いた。
 もっとも、正直なところ、そこまで華々しい大事件があった訳ではない。
 
 本稿は、私の読書生活の利便性を相当程度高める変化が生じたことを紹介するものである。
 私個人としては、それなりに感動的な変化であったため、あえて紹介する次第である。
 
 結論からいうと、変化とは、Amazon fire HD8の導入である。
 より具体的にいうと、kindle の読み上げ機能で書籍の内容を聴くことを導入したのである。
 
 
2 従来のスタイル
 私は、もともと、家事、移動時間などの間に、youtubeを含む様々な音声を倍速で聴きながら過ごしていた。
 少し遡ると、受験の際には、予備校の講義を隙間時間に倍速の音声で聴いていた。
 
 このように、私は、従来から耳で聴いて情報を得ることを自然に行っていた。
 従来自然に行っていことがkindleの読み上げにマイナーチェンジされた訳である。
 
 
3 きっかけ
 Amazon  fireの導入には明確なきっかけがある。
 Youtuberのネオ高等遊民氏の紹介動画である。
 私は、同氏の紹介動画を見て、kinlde の読み上げ機能を知り、自らに適合的だと考え、すぐに導入した。
 
 
4 メリット
(1)読書がはかどる
  何よりも、隙間時間に本を聴くことができるので、読書がはかどる。
  私は、読み上げ速度を速めに設定し、同じ本を2~3回聴くという方法を採用している。
 
(2)オフライン
  タブレットwifiに接続しない状態、つまり、オフラインの状態で使用できる。
  オンラインで使用すると、SNSやネットサーフィンなど誘惑が生じてしまう。
  意志が強い方にとっては、特に問題ないことだと思うが、意志の弱い私としては死活問題なので、オフラインでの使用は必須である。
  
 この点について、佐藤優氏も「ネット断ち」の重要性を説いている((『僕らが毎日やっている最強の読み方 新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意』池上彰佐藤優著、東洋経済新報社、2016年、180~181頁))。
 

僕らが毎日やっている最強の読み方;新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意

 
 
 
 
5 デメリット
(1)自分の使用していたイヤホンとのペアリングができない
  私は、SONYのWI-H700を使用していた。
  このイヤホンとタブレットのペアリングは何度試みても不発に終わった(タブレットを一度交換したものの結果は同じだった。)。
(2)動作の不具合
 時々、不意に読み上げがとまったり、聴いていた書籍が閉じられたり、同じページを繰り返し読んでしまったりする。
 また、なかなか読み上げが開始されないことが多い。
 
(3)読み上げ音声が機械的
 読み上げ音声はいかにも機械的であり抑揚がない。
 また、漢字や略語の読み間違いが多い。  
 
(4)サイズ
 これは8インチのタブレットを買ってしまった私のミスかもしれないが、ズボンのポケットにギリギリ入らないくらいのサイズである。
  上記(1)のとおり、読み上げが途中でとまったりするので、その際にはタブレットを操作する必要がある。
  タブレットがポケットに入っていれば操作は容易であるが、カバン等に入れていると少し煩わしい。
 もっとも、この点は、kindleの読み上げに特化してタブレットを使用している者特有のデメリットであろう。
 
 (5)電子書籍の値段
 アマゾンで書籍を購入する場合、新品と中古の選択肢がある。
 比較的年数が経過しており、かつ、希少価値がない書籍は、かなり低価格の中古があることが多い。
 一方で、電子書籍で購入する場合、そのような本であっても基本的に定価に近い価格で売られている。
 kindleのセールが断続的に行われているものの、必ずしもセールの対象に自分が読みたい本がある訳ではない。
 
 
6 コツ
 kindleの読み上げ機能を有効活用するコツをあえて一つだけ挙げる。
 「箱」を用意することである。
 
 読み上げの場合、性質上、平板的に垂れ流される情報を受容しなければならない。
 そのため、受け手側がメリハリをつける必要がある。
 目次を何度か読み、書籍の構成を把握することで情報を入れる「箱」を作り、そこに情報を入れていくイメージで臨むと情報が上手く整理され頭に入る。
 
 
7 終わりに
 上記第4項と第5項を見ると、デメリットの方が多く目につくことと思う。
 しかし、私の認識としてはメリットはデメリットを大きく上回っている。
 本稿を読んでいただいた方に過度の期待を与えないためにも、敢えてデメリットを強調した次第である。